2017年4月28日金曜日

第1回オープンダイアローグ学習会のお知らせ

第1回「オープンダイアローグ学習会」開催のご案内
【オープンダイアローグとは】
フィンランド・西ラップランド地方のトルニオ市にあるケロプダス病院のスタッフたちを中心に、1980年代から開発と実践が続けられてきた治療技法です。もともとは統合失調症患者への治療的介入の手法として開発されました。この手法がいま、国際的な注目を集めており、精神科領域において応用が広がっています。
現在、オープンダイアローグの実践は、デンマーク、ドイツ、イギリス、イタリア、ポーランドなど国際的な広がりつつあります。日本でも2015年、斎藤環『オープンダイアローグとは何か』(医学書院)が出版され大きな反響を呼んでいます。
今回、国際的に注目度の高まっているオープンダイアローグと、オープンダイアローグとともに1980 年代のフィンランドではじまり、現在では、オープンダイアローグとともにフィンランドのソーシャル・ネットワークにおけるダイアローグの方法として重要なものとしてさまざまな場面で実践されてきた「未来語りのダイアローグ」を学ぶ参加型の学習会を企画しました。普及啓発に取り組んでこられた竹端 寛先生から学ぶ絶好の機会となります。
多くの皆さまのご参加をお待ちしております。
日 時:2017年5月20日(土)午後1時00分~午後4時00分
場 所:山梨県立大学 池田キャンパス201講義室
ファシリテーター:
     山梨学院大学法学部政治行政学科教授 竹端 寛先生
内 容:「未来語りのダイアローグ」
参加費:一般 1000円/学生・手帳所持者 500円
主 催:山梨オープンダイアローグ学習会
共 催:公益財団法人住吉偕成会
山梨県立大学大学院看護学研究科精神看護学専門分野
※事前申し込み:不要。当日会場にお越しの上、参加費をお支払いください。

 
お問い合わせ:(公財)住吉偕成会住吉病院 担当:CNS 佐野
http://www.sumiyoshi-kaisei.jp/s-toiawase.html
メールでおお問い合わせは山梨県の精神保健福祉を考える会アドレスにお願いします:
yarimashoukai○gmail.com  (○の部分を@に変換してお送りください)
 

オープンダイアローグ学習会 第0回会 アンケート結果 


1.アンケート実施日:平成29年3月25日(土) オープンダイアローグ学習会後
2.アンケート回収状況:参加者18名、提出数17部 (回収率:90.4%)
【今回の学習会を知ったきっかけを〇で囲んでください】
①ホームページ 4件 ②掲示物 0件   ③病院関係者から 4件
④友人知人から 2件    ⑤メール・手紙 6件 ⑥その他2(Facebook 企画提案)
【今日の学習会の感想をお聞かせください】
・必要以上に緊張せず皆さんのご意見を聞けて、とてもうれしく思います。よろしく
 お願いします。 
・映画はとても刺激的でよかった。対話(ディスカッション)でも意見交換できて
 有意義だった。様々な立場の方がいたことがとてもよかった。
・ディスカッションが「まさにオープンダイアローグを実践している」と実感できまし
 た。同じ場の共有になりました。
・皆で改めて映像を観て確認ができたのでよかった。ODに興味があって動こうと
 いう人が何人もいることがわかり、うれしかった。もっと率直に意見が言えるよう
 な仲間になりたい。
・みな様の正直な気持ちを聴かせて頂いて本当に嬉しかったです。まず、自分の
 できることから、少しずつはじめていければと思います。
・様々な立場の方からのご意見、思いを聞く事ができ、それだけでもいい刺激に
 なった。
・初めての会で「オープンダイアローグ」ってどんなこと?と思いながら参加させて
 いただきました。治療を薬だけでなく、対話から、しかも対等の立場からと感じ
 ました。出来るのかなと不安も感じつつ、少しやってみていきたいと思って終わり
 ました。
・VTRがわかりやすかったです。ディスカッションは勉強になりました。
・当事者や家族、支援者の立場からの本音の意見が聞けて良かった。
・初めてですが、ボンヤリながらも理解できそうなので機会があれば勉強させて
 頂きたい。
・オープンダイアローグの必要性を感じました。定期的に学んでいきたい。職種や
 立場を超えての話があり、今後も対話を深めたいと思いました。
・自分自身の経験をふり返りつつ、これから何かできそうな気がしてきました。
・いろいろな考えを聞かせていただき良かったです。立場的にもいろいろあるんだ
 なと思いました。
・オープンダイアローグの概要が分かった。もう少し深めたい。どうやって今の
 職場に役立てていくか、考えたい。
・クスリってなんだろう?
・参加者20程度を予測していました。後半の意見交換の場のレイアウトが意見や
 感想が出し易い設定であり、準備した側としてはほっとしました。参加者は現状
 の精神医療に課題を感じ、オープンダイアローグに期待を寄せる人々でした。
 それぞれの熱い思いを共有できた3時間だったと思いました。
【今後の学習会にむけての希望をお聞かせください(内容・教材・講師など)】
・私が、本来の自分をとりもどしたのが、精神療法です。(2年前)対話という意味
 では先生の講演おききしたいです。今日はありがとうございました。
・今回のような対話形式で学びたい。実践している講師の話を聞きたい。向谷地
 さんなど。少しオープンダイアローグからずれても違った対話の実践だから。
・教材を用いた読み合わせなど。
・リフレクティングを用いた対話について勉強したり、実際に取り組んでいる人の
 報告を聞いたりしたい。
・実際にどうやるのか?!実践できるワークショップ。
・今日参加させて頂けただけで、オープンダイアローグの一端を実感できた気が
 します。今後も継続して参加させて頂き、学びを深められればと思います。準備等
 ありがとうございました。
・斎藤環先生の研修に以前参加したことがあるが、やはり実施について
 リフレクティングの仕方、すすめ方など知りたい。
・次回はオープンダイアローグのより詳しい方法を知りたいです。
・1回HOW TO編のワークショップを開きたい。その後でもよいので報告+ダイア
 ローグの勉強会を行いたい。仲間をふやしていろいろな場所でいろいろな人と
 勉強したい。
・資料、本、文献など色々な情報を知りたいです。講演会も希望します。立場とか
 職種とか関係なく、参加できる会がいいなと思います。
・お任せします。
・基礎から知りたい。
・参加者それぞれが関わっている精神医療の場で、不本意さが問題と感じている
 場面、状況を共有できるワークショップ形式のオープンダイアローグはいかがで
 しょうか。そのためには自例提供者、ファシリテーター、参加者が必要です。
 そして、進め方にルールを設け自例提供者の記題を中心に全参加者のリフレク
 ションが成立するようにしなければなりません。

オープンダイアローグ学習会は参加される方々と一緒に今後も進めていこうと思っています。第1回の学習会は5月20日を予定していますので、またのご連絡をお待ちください。

未来語りのダイアローグ



精神科医療の世界で話題となっているオープンダイアローグですが、その基本にあるダイアローグの思想は、精神科医療や福祉の世界を超えて、人と人のつながりを大切にした社会を実現する希望をもたらしてくれるものと期待されています。
昨年、山梨県の精神保健福祉を考える会では「オープンダイアローグ」講演会を開催して、今年3月からは定期的な勉強会を開催しようとし始めました。
勉強を進めているうちに、急性期の精神疾患の治療法の選択肢の一つであるオープンダイアローグと同様の文脈で、支援者や地域の人などを含む社会的な対話の方法論の一つとして「未来語りのダイアローグAnticipation Dialogueというものの存在を知りました。以下は、ACT-K主催の高木俊介氏による未来語りのダイアローグの紹介です。

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Anticipation Dialogue
~未来語りのダイアローグへの招待~
高木俊介(ACT-K)
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●「未来語りのダイアローグ」とは何か
「未来語りのダイアローグ」(Anticipation Dialogue)は、多機関、多職種が連携して行う対人支援活動をうまくやっていくための方法です。そのような活動は、往々にして各機関、各職種の間のコミュニケーションがうまくいかず、行き詰まってしまうことが多くあります。このダイアローグは、オープンダイアローグとともに1980 年代のフィンランドではじまり、さまざまな場面で実践されてきたものです。現在では、オープンダイアローグとともにフィンランドのソーシャル・ネットワークにおけるダイアローグの方法として重要なものとなっています。
 
●どのような場面で使われるものなのか
オープンダイアローグは精神科領域において精神病的危機状態を対象にしたダイアローグとして有名ですが、「未来語りのダイアローグ」は多様な関係者がかかわるさまざまな社会的場面で用いられます。それは多様な関係者がかかわりながら長きにわたって変化が起こらなくなってしまったり、異なる立場の人々のあいだで不安や不満がくすぶり、関係者相互の信頼が揺らいでいたりして、どうしていいかわからなくなってしまった状況を打開するために行われます。
具体的には、クライエント・家族と専門家ネットワークのあいだで問題がおこっている場合、あるいはひじょうに様々なネットワークのあいだ(例えば、職場内のチーム、病院と地域住民のあいだなど)で問題がおこっている場合です。
 
●どのようなやり方をするのか
誰であれ、ある状況についておこっている「自分自身」の不安・心配に対して心から援助を求めることによって、ファシリテーターが手配され、ネットワークが集められ、未来語りのダイアローグが行われます。
未来語りのダイアローグの目的は、「未来」をめざし、不安を和らげて心配事を解決するために一緒に行動する計画をつくることにあります。そこではファシリテーターは、1)<対話>を促すこと、2)そのために構造を調整すること、3)必要に応じて「未来の想起」という技法を用いてこの目的を達成することです。「未来の想起」とは、未来において望ましい結果になっていると想定し、それにたどり着くための行動を計画する方法です。このようなダイアローグを用いて、悩ましい状況に対して多くの<声>からなる理解(ポリフォニー)をつくりだしていくのです。
 
●どのような効果をもたらすのか
話を聴いてもらうこと、他者の話に耳を傾けることは、「今ここで」参加者をエンパワメントする力をもっています。さらに、好ましい未来について可能な限りいきいきと考えられ、みなが一致してそこに向けて行動する計画をつくっていくプロセスそのものが、その場にいる人たちに希望とエネルギーを与えます。未来語りのダイアローグが最もうまくいったときには、情緒的なふれあいが生じ参加者それぞれがエンパワメントされるのです。

2017年4月15日土曜日

よんもくWRAP@4月のお知らせ

山梨でWRAPファシリテーターとして活動している私たちは
毎月第四木曜日18時20分~20時00分にWRAPの会を開いています。
3月の第17回は、「リカバリーに大切な5つのこと」の中から「学ぶこと」について語り合いました。さて、来る4月27日は第18回として下記のとおり開催します。

日時:平成29年4月27日(木)
   18時20分~20時00分
場所:住吉病院ケアセンター2階

内容:「リカバリーに大切な5つのこと」から「自分のために権利擁護すること」
参加費:200円+熊本地震災害カンパお願いします。
*お菓子の持ち寄り大歓迎です。


 
 
 
 
お問い合わせはwrap_yamanashi○yahoo.co.jp(○の部分を@にしてお送りください)までどうぞ!